多視点
皆さんは絵を描くことは多いだろうか
私は美術系の学校に通っており、毎日何かしらは描いている
今日はたまたまこの学校に通う前の友人と出会い話していたのだが、ふと絵の話になった
当時私とその子は美術部のような集まりに参加しておりデッサンやクロッキー、模写をしていた
デッサンというのは実際にあるもの、その集まりではりんごや石膏像などをそれ用の紙にそれだとわかるように鉛筆や木炭で描くものであり、クロッキーはそれの簡易版である
模写というのは写真や既に誰かが描いたものをそっくりそのまま画用紙等に書き写すものである
友人は風景画などの模写や静物のデッサンが苦手だった
今日ふいにコツはと聞かれた時に
「物体だけじゃなく空間を見ればいいんじゃないかな」
と言ったら友人には意味があまり通じなかったようだ
例えば、地面に1本の太めの木が立っていて同じ地面の木の隣辺りに人が1人立っている
その人が腕をピンと伸ばし、木に手のひらをついたところを横から見た時に、木と人物、腕と地面によって間に空間ができるだろう
物体、つまり人物と木と地面をそれぞれ別に描いた時、描き終わってからその空間、もとい穴が実物と同じ穴の形をしていることはそうそうない
そういった時に、物体だけじゃなく空間に目を向けてみようということだ
物体にばかり目を向けていると、人物の腰の位置が違っていたり腕が下がっていたりと誤差が生じてしまう
しかし先に地面とその空間のシルエットを描いておけば腕の位置も人物と木の距離感も描けてしまうのだ
物体を描く時はこういう風に多視点で使い分けながら観察することが大事だ
美術系以外でもこういったことはよく聞くだろう
他のことにも目を向けてみようだのなんだの
絵をあまり描かない人でも豆知識くらいには覚えておいて欲しい